2024年7月24日水曜日

教員・ゼミ紹介:石川慎一郎 教授

Updated: 2024/7/23


1. 教員氏名

石川慎一郎(いしかわ・しんいちろう)








2. 教員の略歴

神戸大学文学部卒.神戸大学文学研究科・岡山大学文化科学研究科修了.博士(文学).静岡県立大学,広島国際大学を経て,2004年より神戸大学教員.英語コーパス学会会長,大学英語教育学会理事他を歴任.現在,計量国語学会副会長,文化庁文化審議会国語分科会委員(言語資源小委員会副主査).


3. 教員連絡先

(メール) iskwshin@gmail.com

(サイト) https://language.sakura.ne.jp/s/


4. 教員研究キーワード(10個程度)

応用言語学,コーパス言語学,学習者コーパス研究,計量言語学,言語統計学,辞書学,英語教育,日本語教育,教材開発・分析,インストラクショナルデザイン


5. 対応可能な言語種別

(教授・指導で用いる言語)日本語,英語

(研究テーマとしての言語種)日本語,英語


6. ゼミで指導可能な学問分野・テーマ

石川ゼミは,「コーパス言語学を基盤とした言語研究・言語教育研究」を専攻される学生のみを受け入れます.コーパス以外のアプローチに基づく研究テーマ(広く外国語教育全般など)は受け入れていません.


7. ゼミ指導に関する基本方針(テーマ設定,指導スタイル,学外発表ノルマなど)

・テーマについては,学生の希望を聞きつつ,基本的には教員側で調整を行います.「自由にやりたいことができる」わけではありません.

・研究デザインはもちろん,スライドの作成や論文執筆の「てにおは」に至るまで,厳しく指導を行います.

・ゼミ生はMLで常時連絡を取り合います.ゼミは原則週1回行われ,夏季や冬季の休暇中も指導があります.学生の便宜のため,現在,セミは対面:オンラインが1:9程度です. ゼミでは,全員が1週間の進捗をパワーポイントなどにまとめて報告し,教員がそれを直していくスタイルです.

・学外発表については,M1時点より,年1回(Dは年数回が望ましい)を基本ノルマとしています.


8. ゼミで執筆する修論・博論について

・コーパス研究では一定の分量が必要です.過去のゼミ生の場合,修論は100p程度,博論は350-400p程度が平均です.


9. ゼミの魅力(学会発表,ゼミ旅行,先輩との交流など)

・コース内では,比較的人数が多いゼミのため,ゼミ生間で競い合いながら一緒に学んでいける環境があります.

・ゼミ教員が主催する学術イベントが多くあり,原則,ゼミ生はそれらで発表することになります(学習者コーパス国際シンポLCSAW,北京外大・神戸大日本語研究シンポ,言語統計シンポジウムなど)

・ゼミでは年間2回程度食事会(歓迎会,送別会など)があり,そこにはOB/OGも参加されます.とくに中国からの留学生については,強いOB/OGのネットワークがあり,中国の大学で教授職に就いている先輩が後輩の研究をサポートしてくれる伝統があります(データ収集など).ゼミ旅行については,コロナ前には,北海道や九州の学会にゼミ生有志と一緒に参加したことなどがありますが,ゼミとしての純粋な旅行イベントは予定していません.


10. ゼミOB/OGの就職状況

後期課程修了者: 環太平洋大学教授・副学長,西安理工大学准教授,湖北大学准教授,華南農業大学専任講師、中国東北大学専任講師、大阪工業大学専任講師,関西大学非常勤講師,神戸大学非常勤講師,神戸大学学術研究員

前期課程修了者: 吉林動画学院,神戸松蔭中学校高等学校講師,私立西大和中学校・高等学校講師,兵庫県立高等学校教諭(2),岡山県立高等学校教諭(1),鳥取県立高等学校教授(1),神戸大学附属中等教育学校・小学校教諭(2), Sony Computer Entertainment Inc, Taiwan,ダイハツ(株),三菱電機(株),(株)白鳩,日立ソリューション、Sony他。


11. ゼミ希望の学生・留学生に望むこと

・学問分野としてのコーパス言語学は,記述的アプローチと規範的アプローチ,言語学と言語教育学,質的分析と量的分析,母語話者研究・学習者研究など,従来,二項対立的に扱われてきた研究アプローチや手法を1つに統合するというすぐれた特性を持っています.本気でコーパス言語学を学び,サイエンスの観点から言語学や言語教育学を再構築しようとする意欲にあふれた学生の志望を歓迎します.

・石川ゼミは多くの留学生(とくに中国出身者)を受け入れてきました.教員は北京外国語大学招聘教授の経歴を持ち,中国各地の大学とも研究ネットワークを持っています(北京外国語大学,上海大学,上海外国語大学ほか).コーパス言語学,とくに学習者コーパス研究は,中国語話者であっても,努力すれば、日本語母語話者に打ち勝つ研究ができる分野です.ネイティブの真似をするだけでなく,ネイティブも気づいていない言語の事実を明らかにする,そんな知的な挑戦をしてみたい留学生を歓迎します.

・一方で,自分のペースで自由に研究をしたい人,教師による厳しい指導を苦手とする人,学外研究などに出かけるのを好まない人,大量に書くことが苦手な人,数字やデータ処理が苦手(または嫌い)な人には石川ゼミは向いていません.ご自身の適性をよく考えてから,連絡してください.

・ゼミ希望の学生は,必ず事前に教員にコンタクトを取り,教員とオンライン面談することが必須です.


12. ゼミ希望者が読んでおくべき文献

(書籍)

石川慎一郎(2023)『ベーシック応用言語学2版』(ひつじ書房)

石川慎一郎(2021)『ベーシックコーパス言語学2版』(ひつじ書房)

石川慎一郎他(2020)『学習者コーパスI-JAS入門』(くろしお出版)

(オンラインで読める論文)

https://www.researchgate.net/profile/Shinichiro-Ishikawa-2 よりアクセスしてお読みください