2024年4月18日木曜日

2024.4.26 第1回集団指導

 神戸大学大学院国際文化学研究科外国語教育コンテンツ論コースでは、下記の要領で、2024年度第1回集団指導を行います。コース所属学生13名全員がポスター発表を行い、参加者と意見交換をします。
 コース外からの聴講も歓迎します。希望者は、石川(iskwshin@gmail.com)宛に、前日までにご連絡ください。

                    記
日時: 2024年4月26日(金)10:20~12:10
会場: 神戸大学国際文化学研究科鶴甲第1キャンパスD503教室(※昨年度と異なります)
発表形式:ポスター発表

プログラム
10:20~11:00 A組 陳迪・岡本・飯島・石居・魏・尾崎・陳俊彬
11:00~11:40 B組 中村・廉・Shimamoto・春山・牟・李
11:40~12:00   新任教員による小講演

鶴甲第1キャンパス

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小講演

講師 佐藤健教授(2024年4月ご着任)
演題 「言語とメディアと闘争と」
概要 これまで外国語としての英語習得におけるメディア利用の効果と学習者要因について研究してきました。その研究内容を概覧しつつ、現在の関心についてお話ししたいと思います。また、私の研究の道のりは平坦ではなく、寄り道と闘争の連続でした。その歴史についても共有します。




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大学院発表タイトルと概要

D3 陳 迪 「漢語動名詞の連体修飾後続要素に関する調査」
本研究は、日本語学習者にとって理解しやい漢語VNの連体修飾後続要素の使い分け基準を作成するため、動詞型?名詞型?形容詞型の連体修飾後続要素の典型性を調査した上で、連体修飾後続要素に影響を及ぼす要因を探索する。



D3 岡本真砂夫 「英語プロソディ指導の縦断的研究:小学校教室での実践から」
第5章「インタビューテスト回答文の分析」の途中経過について発表する。定型文においてピッチレンジ,fluencyに学期ごとの有意な差はなかったが,回答文においては有意な差が見られた。また回答文におけるチャンクによっては,核強勢が改善させる可能性が示唆された。



D3 中村弘子  「日本人大学生の性格?情意要因が英語発話時の韻律的特徴に与える影響―生理学的および音響学的考察」
本発表では単語レベルの分析に焦点を当て、性格 情意要因が英語発話時の語アクセントに与える影響について考察する。



D1 David Shimamoto "L2 Interaction in the Simulated Wild: A Conversation Analytic Study of Task Phases"
This research plan adopts Conversation Analysis Methodology to investigate L2 interactional practices at an experiential language learning institution. It takes particular interest in how interaction unfolds during the three main phases of role-play tasks: pre-task, during task, and post-task. 



D1 飯島真之  「現代英語におけるスタンス表出-コーパス調査に基づいて-」
後期課程では、現代英語、英語学習教材、及び学習者における英語スタンス表現を考察する。当日は、研究全体の概要を発表する。また、事前研究として、日本人学習者が使用する人称代名詞「I」の使用量に影響する学習者要因についても部分的に報告する。



D1 廉沢奇  「コーパス調査に基づく現代日本語における オノマトペの用法解明と日本語教育への応用」
本発表では、博士論文全体の概観と修士論文との違いについて述べるとともに、研究の中心であるオノマトペの特定に焦点を当て、新しいオノマトペ調査方法を考案し、事前調査としてABAB型についての調査結果を紹介する。最後に、今後の研究展開について説明する。



M2 石居史帆 "Identity-in-interaction in L2 Japanese Talk: Identity category use for account"
理由づけのためのアイデンティティカテゴリーの使用の一例について、会話分析の視点を踏まえて考察する。



M2 尾﨑祐真 「音声認識方法の検討  ~仕組みの検討から高校生を対象にした予備実験~」
ツールの音声認識機能において仕組みの検討を行いました。また本調査前の予備実験として、高校二年生を対象に実際に音声認識を試していただき、日本人高校生の英語発話がどの程度正確に認識されるかを試しました。



M2 春山洸陽 "Reusing and Adjusting Shared Interactional Histories in Task-based Roleplays"
TGGにおいて学生が行うひとつのロールプレイ活動の始まりから終わりまでの様子をLongitudinal CAの手法を用いて分析を行った。タスク活動の前半においてグループ内のある学生が行うタスク中に共有された言語資源が、後半の同グループ内の別の学生によって、タスク遂行のために使用されたデータの分析内容について発表する。



M1 リ シホ "Conversation Analysis through TRPG" 
The concept of TRPG and how it differs from the traditional role-playing. How to use TRPG to do conversation analysis.


M1 牟 虹妮  「中国の日本語学習者における「と思う」の習得過程」
中国人学習者は「と思う」を使用する時、不自然な用法が散見される。「と思う」の不適切使用には、L1干渉 教育影響など、複合的な要因を探求する。



M1 魏 婧云 「「オノマトペ+する」の使用実態:母語話者コーパスと学習者コーパスの分析に基づいて」
研究の全体像を紹介します。研究の背景と目的、そしてこれから取り組む予定の研究の概要を説明します。また?「書き言葉データから学習者の使用実態」という部分の内容を紹介します。



M2 特別研究学生(北京外大M)陳俊彬 「日本語話し言葉におけるアスペクト標識「ている」の使用実態ー母語話者コーパスと学習者コーパスの分析に基づいて」
「ている」の用法は多彩で複雑である。教育現場では初級段階から導入される文法項目の一つである。しかし、初級、中級レベルの学習者だけでなく、上級学習者の「ている」の使用も問題が散見される。従来の研究を概観すると、母語話者研究 学習者研究とも、書き言葉をデータとする研究が多数を占め、オンライン処理が求められる話し言葉における分析はまだ十分とは言えない。よって、中国人の話し言葉の産出データを縦断的に調査し、課題を明らかにする必要がある。