2026年6月26日金曜日

2026.6.26 第2回集団指導

神戸大学大学院国際文化学研究科外国語教育コンテンツ論コースでは、本年度の第2回集団指導を実施しました。

日時:2026年6月26日 1040~1200
会場:鶴甲第1キャンパスD棟 D503教室

当日は、台風襲来に伴う交通機関の乱れがあり、出席できた学生が同時にポスター発表を行う変則形式で運営されました。


國貞史華 「日本人大学生における英語高頻度多義名詞の中心義・派生義知識と文脈中の意味理解との関係」
本研究では第ニ外国語として英語を学ぶ日本人大学生を対象とし、高頻度の多義名詞の理解について調査を行う。また、文脈が多義理解にどういった影響を与えるのかについても検討する。今回は事前段階として使用する語彙についての報告を行う。



Shimamoto David 「Assessing gestural depiction in demonstrations of word knowledge」
This presentation examines L2 learners' use of depictive gestures alongside, or in place of, verbal definitions to demonstrate word knowledge. Sequential analysis shows how instructors assess these candidate definitions and how subsequent corrections and elaborations create opportunities for learners to develop depth of vocabulary knowledge. 



Fu Gang 「日本語母語話者による対比型連結副詞の使用実態」
本発表では、日本語母語話者による対比型連結副詞の使用実態をコーパスデータに基づいて分析する。特に「しかし」「一方で」などの使用傾向や機能を明らかにし、日本語における対比表現の特徴について考察する。


Deepti Mishiro 「Offering Candidate Understandings in Response to Embodied Displays of Emerging Trouble」
This presentation discusses how participants respond to speakers' embodied displays of emerging trouble in L2 oral assessment interaction. It explores how progressivity is maintained and how interactional competence is collaboratively accomplished through both verbal and embodied resources.



山本賀世 「中等教育段階における学習者がもつ外国語学習観の変容に伴う、教室外スピーキング学習に対する学習者オートノミーの向上を目的にした、授業内指導と家庭学習の連携によるスピーキング指導デザイン設計」
授業内スピーキング活動と家庭学習の連携指導実践を通して判明した課題をもとに、今年度実施予定の研究計画(指導者および学習者に対する調査の概要)について発表する。


廉沢奇 「日中オノマトペ対照コーパス JACON およびオンライン検索インターフェースの開発」
本研究は現代日本語小説と中国語訳を対応づけた、日中オノマトペ対照コーパス JACON を構築した。また、検索インターフェースでは語彙別・形態別検索、日中対訳表示、文脈確認に対応した。集団発表では、構築過程とオンライン検索インターフェースの概要を示す。



飯島真之 「高等学校英語教科書にみられるスタンス表現使用
 前回の集団指導を踏まえ、引き続き高等学校英語教科書のコーパス化、およびデータに含まれる英語スタンス表現に関する予備調査を行う。なお、今回作成したコーパスは高等学校英語コミュニケーションの教科書計9冊を対象としている。



古本杏奈 「英語主要動詞の使用実態に見るジャンル差と地域差―中高英語教育における動詞指導の改善に向けて―」
英語の動詞使用におけるジャンル差や地域差の影響を明らかにするため、BNCとCOCAを用い、英米2地域変種と5ジャンルからなる10変種を対象に基本動詞5セットの頻度調査と多変量解析を行った。その結果、ジャンル差以上に英米差が動詞使用に影響する可能性が示され、中高英語教育における地域差を踏まえた動詞指導の必要性が示唆された。


魏薇 「中国人日本語学習者の語彙習得に効果的な字幕つき日本語映像の発話速度条件の検討」
本研究では、中国人中級日本語学習者を対象に、字幕つき日本語映像の発話速度条件の違いが語彙習得に及ぼす影響を検討する。あわせて、字幕の効果が発話速度によって異なるかを明らかにする。



李 子龍 「Overlap from a Conversation Analysis (CA) perspective:  A review of relevant literature」
This literature review explores the phenomenon of simultaneous speech from a Conversation Analysis (CA) perspective. Traditional frameworks often define "interruption" structurally—such as speech occurring at non-Transition Relevance Places (non-TRP) or violating turn-taking rules. However, these analyst-centric criteria often fail to accurately reflect the notion of interruption.Finally, an excerpt from a naturally occurring Chinese conversation is analyzed to verify Bilmes's participant-oriented approach.



Intan Akhirudin 「Code-switching in natural conversations of Indonesian students in Japan 
Indonesian students in Japan face a complex multilingual environment in their daily lives. Challenges include language barriers and limited linguistic resources in multilingual interactions."



李宏宇 「現代日本語の書き言葉・話し言葉における「は」と「が」の機能分類に関する基礎分析」
本発表では、書き言葉と話し言葉を区別して、係助詞の「は」と格助詞の「が」の機能分類別使用状況を調査することを目的とする。現代日本語において使い分けが難しい「は」と「が」について、辞書における語義の優先順位や書き言葉・話し言葉による差が実際の日本語においてどう現れるかを踏まえ、「は」と「が」の重要用法を整理する。具体的には、まず現代日本語辞典における「は」と「が」の意味分類を整理し、先行研究の知見を参照した上で、新たな機能分類の枠組みを提案する。その上で、「現代日本語書き言葉均衡コーパス(BCCWJ)」と「日本語日常会話コーパス(CEJC)」を用い、実際の日本語における「は」と「が」の各機能の使用頻度を調査・分析する。



原 里咲子 「終助詞「よ」「ね」の機能分類―学習者データ分析のための枠組み検討を目指した基礎研究―」
日本語終助詞「よ」は注意喚起、「ね」は同感・共感・確認などの機能を有し、日本語教科書でも同様の説明がみられる。しかし、その意味用法について統一的な理解はなされておらず、日本語学習者にとってその習得は容易ではない。そこで本研究では、「よ」「ね」の効果的な指導法を探る前提として、辞書の意味分類を参照しながら機能分類の再検討を行う。